この声が届くなら。

「ありがとう、柚葉」


一瞬、ビックリしながらも優しく微笑む渚ちゃん。


少し目も腫れていて
泣いたことがすぐ分かった。


私も陽葵ちゃんのように渚ちゃんを抱きしめる。






『大丈夫』


実は一昨日から少しでも声が出るようにリハビリを始めた。

渚ちゃんに伝えた『大丈夫』は
声にはならなかったものの掠れた声で伝えられた。








「ゆ、ゆず...は?」

「柚葉ちゃん!?」




渚ちゃんも陽葵ちゃんもびっくりして目を見開く。