この声が届くなら。

羽琉くんが自分の席へと戻っていく姿を
ジッと見つめていた。






ートントン


「どうかした?」



そう声をかけてくれたのは知山くんだった。






『羽琉くんが悲しそうな顔してた』


そう書いたノートを見せ、私は首を傾げた。