この声が届くなら。

「羽琉」


「なに?」


「俺ら遊ぶって言ってたじゃん?」


「うん...僕だけおいてね」





羽琉くんは拗ねたように
“僕だけ”と言う言葉を強調した。







「いや...悪かったよ。
だから今から遊びに行かないか?みんなで」


「え?」


「柚葉がみんなで遊びたい、ってさ」






勇気くんがそう言うと
羽琉くんは私の方を見て優しく微笑んでくれた。