この声が届くなら。

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陽葵ちゃん...お昼休みにお話聞こうかな。






「おはよ、柚葉」


「あ、おはよう!勇気くん」




席についてカバンから教科書を出していると、横から聞こえた大好きな人の声。










「なんか悩んでんの?」


「え...あ。あの...陽葵ちゃんのことで」


「あぁ、陽葵ちゃんね。どうかしたの?」





フラれたんだって、何てそんなこと言えない。






「あ、うん。
ちょっと悩んでるみたいで」



勇気くんは何かを察してくれたのかそれ以上は聞いてこなかった。