この声が届くなら。

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「おはよ、柚葉」


「おはよ、渚ちゃん」




陽葵ちゃんからフラれたことを聞いたのか渚ちゃんも少し元気がなさそうだった。








「聞いたよ。
陽葵の話、聞いてくれたんだってね？」



ありがとう、と渚ちゃんは優しく微笑む。










「ううん。
でも...大丈夫かな、陽葵ちゃん。

やっぱり心配だよ」



「んー…あの子、フラれること知らないからね」








フラれることを知らない...？


あ...そういや、私も知らない。
初恋も付き合ったのも勇気くんが初めてなわけで。

フラれる怖さを私は知らない。



確かに、陽葵ちゃんはフラれるタイプではない。

あんな可愛らしい女の子、フルのはもったいない。









「だから、精神的にきちゃうかもね」






いつも陽葵ちゃんとバカやってる渚ちゃんも
今回のことばかりはとても心配そうだった。