この声が届くなら。

ーーー





「私、渚と渋谷くんのところに
寄ってから行くね!」


「あ、俺も行くよ」



陽葵ちゃんと今村くんと別れて行くことになった。





ーーー




私は無言で羽琉くんを探した。



「心配?」





うん。と静かに頷く。





『羽琉くんの落ち込んでるところ、初めて見た』



そう書いたノートを見せれば
知山くんは悲しそうな顔をして言った。




「アイツは強いから。
どんなことがあっても笑ってた。
本当は辛くて苦しいはずなのに」







本当は辛くて苦しい...か。


羽琉くん...待っててね。

必ず見つけるよ。