この声が届くなら。

「ひっどーい。何それ...」



「羽琉、お母さんが出ていってから
無理して笑うようになったんだ。俺らの前でも...」


「作り笑いが上手くなったよ、アイツは...」





今村くんも知山くんも、ひどく落ち込んでいた。






「羽琉くんどこにいるんだろう...」


「たぶん、アイツなら公園にいると思う」






「迎に行こう?みんなで」




そう言った陽葵ちゃんの顔は女神みたいだった。