「あ。君、名前は? あと、3年生だよね?」 手を引いて前を歩く先生が急に振り返り、立ち止まった。 「びっくりした…。 3年の森田汐音です。」 「ごめんごめん。 森田さんね。」 それだけ言ってまた廊下を歩き出した。 先生の言う通り、教室前でぴったりとチャイムが鳴った。