「ええぇ!!?」


「な、何!!?」


恭は、驚いた顔であたしを振り返る。



気付いちゃった……違和感のわけ。



「き、恭って…………緑高なの!?」


「へ?そうですけど……???」


嘘でしょ。


緑ヶ丘高校。通称緑高って言ったら、県下でトップクラスの学校じゃない。


常人が頑張った所で、行けるような学校じゃない。


本当に天才クラスの並外れた頭脳がなくちゃ絶対に受からないような高校。


何かこの人って……本当に計り知れない。


「そう言う茉弘は、颯風ですか。頭が良いんですね。」


あんたに言われたくないっつの!


あたしの表情を見て、言わんとしてる事が分かったのか、恭はははっと笑いながら制服のネクタイを取って着替え出す。


「な、何してんのよ!?」


上半身裸になって、ズボンまで脱ごうとしている恭に、思わず問う。


「あ、すみません。部屋着に着替えようかと…。」


「いや、そうじゃなくて!隠れてやってよ!」


「あぁ、そっか。いつも男ばっかなので、そこまで気が回りませんでした。
女の子が居るって勝手が分からないもんですねぇ。」


「どーでもいいから、早く服着て!!」


顔が熱い。


頭良い癖して、デリカシーがない!