「あはは。茉弘、顔真っ赤!」
「へ!?」
あたしは、顔を押さえる。
確かに熱い。
「俺らもします?」
は!!??
「しないっっ!!!!早く行けっっ!!!」
恭は、はっはっはと高らかに笑いながら手を振ってバイクに股がる。
その後ろには、何台ものバイク。
一気にヘッドライトが光を放つ。
そして恭を筆頭に、大きな爆音と共にバイクの群れが動き出す。
凄い迫力……。
空気が震えてるのが分かる。
その群れがだんだんと闇に消えていく。
その後、静まりかえった空気の中、あたしの心臓の音だけが煩く響いた。
これが……煌龍。