「……茉弘……あんたもしかして、人を好きになった事ないの?」
あたしは、恥ずかしさそっちのけで深く頷く。
「マジで!?」
マジです。
だってそんなタイミングなかったし。
お父さんお母さんがいなくなって、親戚の家に引き取られてから、誰かと深く関わる事は避けてたし。
ましてや男の子となんて、ほとんど喋った事なんてなかった。
お父さんお母さんがいない事を茶化す男子もいたし、むしろ男子というものが嫌いだった。
そんな私が、恭を好きって……。
あり得ない。
どうかしてる。
そもそも……
「好きって……何?」



