「煩い。うるさーい。
とにかく、決行は今日の22時くらい。百合と茉弘は、護衛付けるからここで待機していて下さい。分かってると思うけど、 間違っても俺らが戻るまで外には出ないこと。」
「了解ー。」
「ん。分かった。」
「じゃー、俺ちょっと仮眠とるので……」
「へーへー俺らは下いきまーす。おら、百合。いい加減止めてやれ!直の唇倍の厚さになってんぞ。」
「ぎゃはははは!本当だ!!ウケる!!」
太一が百合さんを止める声と、春馬の笑い声がだんだん遠くになっていく。
みんな部屋を出ていってしまった。
あたしは何だかまだ恭と居たいような、そんな気持ちになって出遅れてしまった。
「あっ、ごめん。あたしも行くわ。お休み。」
慌てて部屋を出ようとすると、恭に手首を掴まれる。
「茉弘は、もうちょっと。」
着替えようとしているのか、前のボタンは外され、はだけている。
その間から覗く恭の肌が、妙に色っぽい。
恭はいつもの様子で微笑むが、あたしは目のやり場に困るっての。