漆黒の闇に、偽りの華を



「あ!そうだそうだ!これやらないと!」


「何?」


「……あ。」


恭のポケットから出てきたのは、さっき貰った線香花火。


ポケットに入っていたせいで、心なしか潰れている。


「これ、大丈夫?つくの?」


「俺も何も考えずに、ポケットに突っ込んじゃって…………大丈夫大丈夫!」



この大丈夫ばかりは信用ならないな……。



恭は更にポケットからジッポを取り出す。


「えっ!?恭タバコ吸うの!?」


余りの衝撃に恭のジッポを持つ手を奪う。


「あぁ、これですか?たまにね。暴走族とかやってると、どうしてもそうしてる方がいい場面があるんです。
普段はほとんど吸わないですよ?別に吸わなきゃいられないわけじゃないので。」


「……へぇ。色々あるのね。男の世界は。」


「ふっ。色々あるんです。」


恭がタバコ吸ってる姿とか、想像つかないや。


むせてそう!

もの凄くむせてそう!


「はい。」


そんな事を考えていると、線香花火を一本渡される。


そこに恭がジッポで火をつける。


本当つくの?これ?


――――――――――――――――――――


――――――――――……パチパチッ


「「ついたっ!」」


思わず二人で顔を見合わせる。