肩と肩がぶつかっていた。
翔太さんのシャンプーの匂いがした。
「ごめんな。マジで…」
何があったんだろう。
私は、何をしてあげればいい?
濡れた足に、海水と一緒に流れてきた海草がからみつく。
遠くから、バイクの音が聞こえる。
「翔太さん・・・翔太さんは、すごく素敵です。私が会った今までの男性の中で一番かっこいいです。」
「瑠奈、俺のこと元気付けてくれようとしてんか?ありがとうな・・・俺、全然かっこよくなんかないねん。めちゃ、かっこ悪いで・・・」
ありがとうなって言った時、翔太さんが自分の頭を私の肩に乗せた。
2週間前まで、知らない人だったんだよね。
ここに来なかったら、一生会えない人だったんだよね。
こんなにも愛しい人と出会えたこと…
幸せに感じる。

