「女嫌いのヤンキー。付き合ってんの?」
「うん。ちょっと待って、凌に聞いてくる」

いてもたってもいられなくなって、教室を飛び出し、3年生の階に向かって走った。
クラスを探すこともなかった。

廊下に金髪やら赤髪、茶髪と一緒にたむろする凌を見つけた。

「凌っ!」

名前を呼んで近づくと、一緒にいたヤンキーたちにじろじろ見られた。

「誰?彼女?」
「小悪魔ちゃんじゃね?」
「お、朝の子だ!」

横でごちゃごちゃ言っているのが、もろ聞こえている。
その中には、朝の晶斗君もいた。

「凌って、ヤンキー!?のトップ!?」
「あ、あぁ、そうだけど?」

息を切らして走ってきていきなり変なことを聞く私に戸惑いながらも、答えてくれた。
いや、疑問形で答えられても・・・。

「知らなかったんだけど?」

文句を言うように少しにらむと、あっさり言い返された。