「万華鏡って、鏡華みたいやな」 「え………」 「名前に入っとるやん」 万華鏡の中にある“鏡華”。 なんでわかったんだろう。 それは、その名前は。 おじいちゃんがくれた大事な名前。 おじいちゃんが好きだった万華鏡の一部を私にくれたの。 それなのに……私は… 「っ……!」 「鏡華…?どうしたん」 突然顔を覆った私を、急いで起き上がった深影が覗きこむ。 「鏡華」 やめて。 その名前で呼ばないで。 私が壊した万華鏡。 もう二度と直らない万華鏡の破片がまだ私の中に貼りついて離れない。