「ね、深影」 「なんだよ」 「私は深影がいいよ」 深影じゃないと嫌だ。 恋をするのも、好きって言葉を伝えるのも、抱きしめ合うのも、キスをするのも。 全部深影がいい。 「あのね…私、今なら言えることがあるの」 ずっと、思ってた。 両目に深影を映したいって。 ただただ漠然と、この右眼に深影を映したいと思った。 奇跡なんだよ。 この瞳が色を映して、景色を映して 深影を見つめることができるのは。