「…なんがあった?」 膝の上で固く握り締めた手が深影の熱い手のひらで覆われる。 怯えた顔でもしていたのだろうか。 大丈夫、と頭を撫でられて、うまく吐き出せないでいた息を押し出した。 「工藤くん…に…」 「幸久…?」 ピクッと深影の眉が寄せられる。 怒ってる…? やっぱり言わない方がいいのかな。 最低な奴だって思われたらどうしよう。 深影は急かすでもなく責めるでもなく、私を待ってくれている。 それでもなかなか言い出せなくて、黙り込んでしまう。