君だから〜たった一人の君〜


走って玄関に向かう。


一刻でも早く、向かいたい。







「ふぅ…ここやんな」


誰もいない○×倉庫。


まだ2人は来ていないのか…。


―ジャリ…


「…?」


「…よぉ」


「―!?」


聞きなれた声に振り返れば…。


「…ッ」


なん、で…?!


「会いたかった…」


体が動かない。


そんな亜倖を見ながら、ニヤニヤと笑う。


何か言わなければ。


そう思うのに、声にならない。


なってくれない。