体の中が空っぽになっていく。


どないしよ…


「…俺が先に言いたかった」


「え??―ッ!」


ギュッと暖かい腕に包まれる。


「俺も…亜倖が好き」


「…ッホンマ、に…?」


「おう」


「ッ…ウチ、元ヤンやで?」


「えぇよ」


亮の大きな手が亜倖の髪を撫でる。


「素直、じゃないし…ッ」


「お互い様やろ」


「ッ…それでも、いいん?」


「当たり前やろ」


抱きしめる力が弱くなって、亮の顔が見える。


亮の目に映った自分は、泣いていた。