「亜倖ちゃんは、いい子すぎる。あたし、亜倖ちゃんには勝てないわ…」


「ウチはいい子なんかじゃないねん。ただ、嫌なことは嫌なだけ。麗香はウチと違おてめっちゃいい子やん!…でもごめんな、亮だけは渡せれん。ウチのものちゃうけどな…」


「んーんっ」


涙を拭いて、首を横に振る麗香。


そして…笑顔。


「亜倖ちゃんなら大丈夫やよ。自信持って、ねっ」


そう言ってにこにこ笑う。

「ありがと。…なぁ、ウチら友だちになれんかな?」