君だから〜たった一人の君〜


やっぱり血だったんだ…と、納得するようなお話。


それは…学生の頃のこと。


「俺は関西最強の不良やったんやで」


「は…?!」


細長い目を大きく開く。


その顔が可愛くて、少し笑った。


「俺も若くてな〜、血の気が多かった。せやから毎日毎日ケンカケンカケンカ。それでも俺は楽しかったで。仲間とばか騒ぎしたりしてなッ」


ニカッと笑う姿は、当時の父とは思えない。


「でもそこがカッコよくてな、モテモテやったんやで♪」