君だから〜たった一人の君〜


アンタは、ウチの大っ事なダチやで―…。







倉庫から出て、2人は歩き出した。


「亮、傷痛むか?」


「あ?別に…」


口が切れて血が出てきている。


その血も段々固まってきていた。


「亮、ウチ来てや!怪我手当てしたる!」


「えぇよこんくらい」


「よくない!!」


そう言って亜倖は亮の腕を引っ張り出した。


その足は家へと道を進めていく。


「離せって…」


「離したら帰るやろ」