ここまでの動作わずか1秒ちょっと。
言葉で表すなら、【ピタっ、クルッ、ダッッ】だろう。
野生のカンで危険を察知し、いち早く脱走を図った……が、黒い笑みを浮かべる天使に腕をものすごい力で掴まれあっけなく失敗。
いま。
あたしの顔は幽霊よりも青白いだろう、これぞ顔面蒼白ってやつだ。
16年生きてきた中で人生最大の危機といってもいいくらいに冷汗が止まらない。
そう、ドアを開けたその先にいたのは……
「今朝の……王子サ…げふんげふん生徒会長!!」
「王子サマって……!ぷっ、くく」
「笑うんじゃねぇよおおお!!!あんたはなんだってんだ、さっきから―――!!」
「あんたじゃなくて、僕の名前はチヒロだよ?かぐやちゃん」
「……なっ!ていうか!いまさらだけど何であたしの名前…!」
「調べた」
・・・。ハイ??
ここにきて初めて口を開いた生徒会長。相変わらず麗しいですね。
