「まあ、私はテニス部の説明のところに行ってくるね!今日から入部届だしていいらしいし!じゃ、またね!」
「あっ、ちょ…!まてよ…!」
あたしの声は届かず、もーこは颯爽と人ごみの中に紛れこんでしまった。
うおおおい。どうしようか…
とりあえず、手元にあるパンフレットを開いてみる。
“部活動紹介”の欄に目を通すと…
運動部 バレー部男女、サッカー部男女、野球部―――
文化部 放送部、演劇部、吹奏楽部―――
…うん。
いたって普通、だな。
中学の時も部活に入っていなかったあたしにとっては、部活動強制入部は苦痛でしかない。
「うううん、さて、どうしたもんか………ん?」
よく見てみると、ページの隅っこのほうにいかにも貼り付けましたって感じで書かれている部がある。
運動部にも、文化部にも属さない…
「……SKS部?」
なんだこれ。
なんの略だよ。
まず、こんなに隅に書かれていたら、気づく奴とかいないだろうよ…。
周りを見渡してみても、“SKS部”の看板は見当たらないし…
「…いってみるか」
この際、この部でもいいかもしれない。
なんてったって、楽そうだし。
すごくだらだらした部とかならいいなぁ…。ないだろうけど。
そんな事を考えながら、とりあえず体育館を出ようと、あたしは校舎へと足を踏み入れた。
