oneself 前編

そう、この前の日曜日、あたしは奈美と、サークルの飲み会に参加していた。


あたしの通う短大は、4年生の大学を併設している。


あたしが在籍するのは、短期大学部介護福祉科。


大学の方には、法学部や経済学部、工学部や理工学部など、様々な学部がある。


それなりに大きな私立の大学で、生徒数も多く、サークル数も半端ではなかった。


その中でも、偶然声をかけられて興味をひいたのが、そのサークルで。


経験者から未経験者まで、とにかくバスケが好きな人達が集まって、週に一度バスケをしよう!


大学生活をエンジョイする為に、週末の飲み会には参加して、友達をいっぱい作ろう!


渡されたチラシには、確かそんな事が書いてあったっけ。


正直あたしは、バスケは高校で止めるつもりだったし、大学生活はサークルよりも、バイトに励もうと思っていた。


哲平とのデート費用も、ここ最近は出してもらってばっかりだった。


そして何よりも、沢山の人達との交流の場は、あたしは得意ではなかったから。