翼とあたしは似ていた。
翼は何でも隠さずに打ち明けてくれる子で、あたしもそんな翼には、沢山の事を話した。
高校時代は地味で目立たなかったという翼。
大阪に来るのをきっかけに、かなり頑張って変わったと言っていた。
「こういうの、大学デビューって言うんだよね」
照れながらそう話す翼に、親近感を覚えた。
そしてある日、学校帰りにカフェに寄った時。
翼は少し考え込んだ表情で、あたしに言ってきた。
「今から話す事、引かれちゃうかもだけど…」
「ん、どうしたん?」
あたしの顔を真っ直ぐに見つめる翼。
「あたし、キャバクラで働いてるんだ」
あたしは少しだけびっくりして、でもその後も話し続ける翼に、黙って耳を傾けた。
一人暮らしで生活は苦しいけれど、欲しい物は沢山あって。
両親からの仕送りは、ほとんど洋服や化粧品に消えてしまう。
そんな時、梅田で出会ったスカウトの人に紹介された、キャバクラの仕事。
哲平に、遠藤さん。
そして翼。
この年になれば、そう珍しい事でもないのかも知れないな。
そんな風にも思えた。
翼は何でも隠さずに打ち明けてくれる子で、あたしもそんな翼には、沢山の事を話した。
高校時代は地味で目立たなかったという翼。
大阪に来るのをきっかけに、かなり頑張って変わったと言っていた。
「こういうの、大学デビューって言うんだよね」
照れながらそう話す翼に、親近感を覚えた。
そしてある日、学校帰りにカフェに寄った時。
翼は少し考え込んだ表情で、あたしに言ってきた。
「今から話す事、引かれちゃうかもだけど…」
「ん、どうしたん?」
あたしの顔を真っ直ぐに見つめる翼。
「あたし、キャバクラで働いてるんだ」
あたしは少しだけびっくりして、でもその後も話し続ける翼に、黙って耳を傾けた。
一人暮らしで生活は苦しいけれど、欲しい物は沢山あって。
両親からの仕送りは、ほとんど洋服や化粧品に消えてしまう。
そんな時、梅田で出会ったスカウトの人に紹介された、キャバクラの仕事。
哲平に、遠藤さん。
そして翼。
この年になれば、そう珍しい事でもないのかも知れないな。
そんな風にも思えた。



