前々から行きたいカフェがあったと言う香について行き、そこで話す事に。
「あたしこれ!」
お店に着くなり、さっそくメニューを開き、当店お薦めと書かれたケーキセットを指差す香。
よっぽど来たかったんだと思わず吹き出すあたしは、その香の指先を見て、どこか違和感を感じた。
「じゃああたしはこれ!」
注文を済まし、携帯を開く。
今日はまだ、哲平からの連絡はない。
今日は同伴はないんだ。
少しだけホッとし、香の方に目をやると、そんなあたしの姿を、香は心配そうに見つめていた。
「どうしたん?」
「幸子から聞いた」
そう言ってなおも表情を曇らせる香が、哲平の事を言っている事はすぐに分かった。
「ごめん、何か言うタイミングなくて…」
それは本心だった。
あたしにとっては、香も幸子も、同じくらい大切な友達で。
隠すつもりもなかったし、機会があれば話そうと思っていた。
ただ昔のように、学校へ行けば顔を合わす訳でもなくて。
話の内容も内容だけに、どうやって切り出せば良いのか分からないまま、今日に至っていた。
「あたしこれ!」
お店に着くなり、さっそくメニューを開き、当店お薦めと書かれたケーキセットを指差す香。
よっぽど来たかったんだと思わず吹き出すあたしは、その香の指先を見て、どこか違和感を感じた。
「じゃああたしはこれ!」
注文を済まし、携帯を開く。
今日はまだ、哲平からの連絡はない。
今日は同伴はないんだ。
少しだけホッとし、香の方に目をやると、そんなあたしの姿を、香は心配そうに見つめていた。
「どうしたん?」
「幸子から聞いた」
そう言ってなおも表情を曇らせる香が、哲平の事を言っている事はすぐに分かった。
「ごめん、何か言うタイミングなくて…」
それは本心だった。
あたしにとっては、香も幸子も、同じくらい大切な友達で。
隠すつもりもなかったし、機会があれば話そうと思っていた。
ただ昔のように、学校へ行けば顔を合わす訳でもなくて。
話の内容も内容だけに、どうやって切り出せば良いのか分からないまま、今日に至っていた。



