目の前に見える駅の改札口。
足を止めたあたしに、奈美はさっきとは打って変わった明るい声で、大きく手を振った。
「ほなまた月曜日な。バイバイ!」
そう言うなり、スタスタと背中を向けて歩き出した奈美を、あたしは茫然としながら見つめていた。
最近、哲平の話になると話を逸らしていたあたし。
きっと奈美は、あたしが哲平の事で悩んでいるのは、気付いてるんだろう。
けれど、詳しくは何も話していないから、あたしへの忠告だとは考えにくい。
あれは、酔った奈美の本音なんだろうか。
「男なんてさ、浮気する生き物やし、本気になるだけ損やで」
ひどく冷めた奈美の声が、頭の中をグルグル回る。
哲平は…
そんな事ないよね?
ふいに哲平と誰かが楽しそうに話している姿が思い浮かんで、大きく頭を振った。
そのまま電車に揺られながら、あたしは複雑な思いのまま、家へと急いだ。
足を止めたあたしに、奈美はさっきとは打って変わった明るい声で、大きく手を振った。
「ほなまた月曜日な。バイバイ!」
そう言うなり、スタスタと背中を向けて歩き出した奈美を、あたしは茫然としながら見つめていた。
最近、哲平の話になると話を逸らしていたあたし。
きっと奈美は、あたしが哲平の事で悩んでいるのは、気付いてるんだろう。
けれど、詳しくは何も話していないから、あたしへの忠告だとは考えにくい。
あれは、酔った奈美の本音なんだろうか。
「男なんてさ、浮気する生き物やし、本気になるだけ損やで」
ひどく冷めた奈美の声が、頭の中をグルグル回る。
哲平は…
そんな事ないよね?
ふいに哲平と誰かが楽しそうに話している姿が思い浮かんで、大きく頭を振った。
そのまま電車に揺られながら、あたしは複雑な思いのまま、家へと急いだ。



