「だから、ホンマは嫌やったけど、言えんかった…」
時折相槌を打ちながら黙って話を聞いていた幸子は、あたしが話終えると、またしても長いため息をついた。
そして、幸子の口から出た言葉は、思いがけないものだった。
どこかで、それでも哲平は間違ってるって。
嫌だって言ってもいいのにって。
そんな言葉を期待してたのに。
「哲平の気持ちも分かるわ」
そう言った幸子は、不安を打ち明けてくれた時の、哲平の表情に良く似ていた。
「な…んで?」
恐る恐る聞くあたしに、幸子は軽く下唇を噛みしめた。
そしてあたしをチラッと見て、軽く耳の後ろを掻きながら話し出した。
「あたしもさ、徹にそう思う事あるもん」
あたし達のところとは逆で、幸子は社会人、徹は四大。
時折相槌を打ちながら黙って話を聞いていた幸子は、あたしが話終えると、またしても長いため息をついた。
そして、幸子の口から出た言葉は、思いがけないものだった。
どこかで、それでも哲平は間違ってるって。
嫌だって言ってもいいのにって。
そんな言葉を期待してたのに。
「哲平の気持ちも分かるわ」
そう言った幸子は、不安を打ち明けてくれた時の、哲平の表情に良く似ていた。
「な…んで?」
恐る恐る聞くあたしに、幸子は軽く下唇を噛みしめた。
そしてあたしをチラッと見て、軽く耳の後ろを掻きながら話し出した。
「あたしもさ、徹にそう思う事あるもん」
あたし達のところとは逆で、幸子は社会人、徹は四大。



