それから間もなくして、哲平の電話が再び鳴った。
「あ、はい。表に出ます」
そう言うと同時に、席を立った哲平に続き、あたしも立ち上がる。
あたし達は無言のまま、会計を済ませ、表に出た。
「先輩」
そこにはスーツ姿の、でも明らかに普通の会社員とは違う、派手な男の人が立っていた。
哲平と軽く話した後、あたしの方を向いた彼。
「はじめまして、コウキです」
屈託のない笑顔と、落ち着いた感じの優しい声。
「あ、未来です」
「せっかくの休みやのにごめんな」
「いえ」
「ほな行こか」
重い気分のあたしとは裏腹に、二人は軽快な足取りで進みだす。
行きたくない。
…なんて言えるはずもなくて。
あたしは前を歩く二人の背中を見つめながら、その後をついて行った。
「あ、はい。表に出ます」
そう言うと同時に、席を立った哲平に続き、あたしも立ち上がる。
あたし達は無言のまま、会計を済ませ、表に出た。
「先輩」
そこにはスーツ姿の、でも明らかに普通の会社員とは違う、派手な男の人が立っていた。
哲平と軽く話した後、あたしの方を向いた彼。
「はじめまして、コウキです」
屈託のない笑顔と、落ち着いた感じの優しい声。
「あ、未来です」
「せっかくの休みやのにごめんな」
「いえ」
「ほな行こか」
重い気分のあたしとは裏腹に、二人は軽快な足取りで進みだす。
行きたくない。
…なんて言えるはずもなくて。
あたしは前を歩く二人の背中を見つめながら、その後をついて行った。



