「えっ?」

「今はそれを使わせてもらいなさい。・・・そろそろ、タイムリミットみたいよ」


神麗がそう言った時、男が雄叫びを上げる。

それと同時に、今まで繰り返してきた実験の影響でか、その姿を醜く変えていく。

数秒後には、もう男の面影すらなくなっていた。


「・・・憐れだな」


そんな姿を見て、[風夜]は呟くと、目を閉じる。


「・・・時間だ。後は任せる」


そう言ったかと思うと、翼は消え、次に目を開いた時には、いつもの風夜に戻っていた。