「穂波 千尋です。よろしくお願いします」 俺のいる、鳥羽高校2年3組に猫みたいな女が転入して来た。 …ホントに猫だ。 小柄な体型、茶色の柔らかそうなくせっ毛。 極め付けの…でっかい黒い瞳。 なんつーか……… ………猫そのまんまだな。 「…猫みたいだな」 俺のダチ、菊地 流も同じ事を思ったらしい。 「じゃあ、あそこの席に座りなさい」 40代半ばの担任に指差された席は俺の隣。 .