「姫奈……」


爽くんが近づいてくる


「爽くん…ごめ…なさい…。わたしが捕まったから……」


爽くんは首を横に降ると


「姫奈のゴメンはいらない。その代わり俺のお願いとか聞いてくれね?」


……お願い?


「いいよ…何?」


ニコって笑うと


「一つ目は『くん』付け禁止。爽って呼んで」


「え⁉︎えー…わかった…」


そんなことでいいんだ


「お願いはそれだけ。次は言いたいこと」


怒られるかな……?


「俺さ、姫奈のこと好き」


……え⁉︎今このタイミングで言う⁉︎


「姫奈は俺のことどう思ってる?」


カーーッと顔が赤くなるのが分かる


「私…爽の事好き…。大好きです」


生まれて初めての告白


「俺と付き合ってください」


「はい…お願いします」


爽は全ての疑問を解く気らしく…


「男性恐怖症って本当?」


「……。私…男性恐怖症って言うか…集団が苦手。怖い…」


納得した爽


「俺の彼女は絶対あいつらなんかに襲わせたりしない。信じてくれる?」


……そんなの


「当たり前に決まってるじゃん‼︎頑張ってね」


私は信じることしかできないけど…


ずーっと信じてる


「じゃ、消毒ね?」


そういって爽が私にキスした


一瞬だったけど心が満たされた


絶対あいつらなんかに負けない