「あーら?よく逃げずに来たことね?」


「本当、毬子様‼︎さっさとやっちゃいましょう?」


誰?私の知ってる人?


何から逃げずに来たの…?


持ち出してきたのは竹刀


三体一で1人は素手


明らかあっちの方が有利だ…


「桐生!あんたは爽様に近づくな!」


そう言った瞬間竹刀を振り上げる


『危ない!!』


そう言ってもこの子たちには聞こえない


竹刀を体に叩きつけられていた


___バシッ!ドカッ!ガツン!


この子は……私?桐生って言ってたし…


胸倉を掴み私の体を持ち上げる女の子


「覚えときなさい!次爽様に近づくとタダじゃおかないから」


バッと手を離した


そのせいで私は15段以上ある階段から落とされた


「……や…ば!」


___ガツン!!


何かにぶつかった…?


あぁ…私は頭から落ちたんだ……


「逃げるわよ!」


あんた達…逃げたの?


「…何が落ち……って⁉︎姫奈⁉︎おい‼︎しっかりしろ‼︎姫奈……‼︎…‼︎」


今の声は爽……?


やっぱり爽だったんだ……


「そ…う…。ごめ…」


スッと目を閉じる私


「おい‼︎姫奈‼︎姫奈……!しっかりしろ!」


焦ったような爽の声を聞きながら私は意識を手放したんだ……