幼なじみの溺愛が危険すぎる。

「玲音は私とおんなじ高2だよ。
隣に住んでるの」


「あ、そうなんだ。

いつも一緒にいたから、てっきり弟なんだと思ってたけど

……そっか…弟じゃなかったんだ」


しばらく颯大はなにか考えるそぶりを見せていたけれど、

すぐに左足を軽く引きずりながら玄関に向かった。


「じゃ、りり花ありがとな。
また道場来いよ?いつでも相手してやるから」



「颯大、本当にごめん…」



「別にりり花のせいじゃねぇし」


大きな大会の前に足首を痛めて、気にしてないはずがない。

いつも通りに笑っている颯大を見ていたら胸が痛んだ。



「颯大、自転車で送ろうか?」



「ぶっ!なにそれ?

りり花がこいで、俺が後ろに乗んの?

勘弁しろよ。それなら疲労骨折した方が
ましっだっつーの」


「ばかっ!疲労骨折なんかしたら大会に出られなくなるでしょっ!

本当に送らなくて大丈夫?」


「お前に送ってもらうほどヘタレじゃねぇよ」



すると、颯大と私の間に玲音が割って入った。



「りりちゃん、腹減った!」


「あ、ごめん、ごめんっ」



「じゃあな、りり花」



「颯大、本当にごめん…」



申し訳なくて、颯大の顔をみることができなかった。



「お前のせいじゃないんだから、謝んなつーのっ!」



そう言って私の頭をわしゃわしゃと撫でると

颯大はバタンとドアを閉めて帰っていった。


……………


……