幼なじみの溺愛が危険すぎる。

「お前の動きなんてバレバレだっつーの。
それより、帰るなら送ってやるよ。

ちょっとコンビニにも行きたいし」



そう言ってお財布を手にした颯大と並んで道場を後にした。



道場からうちのマンションまでは歩いて行ける距離にある。



「そういえば、りり花、ガキの頃にさ、上段蹴りの練習で軸足ゆるませて思いっきり後ろにすっ転んでたよな」



「……なんでそんなこと覚えてるの?」



隣で楽しそうに笑っている颯大をちらりと睨む。




「時間があるなら、りり花もまた道場通えばいいのに」



「暇な時だけでも来てみようかなぁ…」



「部活入ってないんだろ?」


「うん」


久しぶりに道場で気合いを入れて声を出し、体を動かしたら、また空手を習いたくなった。


でも、成人の部は午後7:30から。

玲音のご飯も作んなきゃいけないしなぁ…



それに、もしまた道場に通うのであれば中途半端にならないようにきちんと通いたい。


そう思うと、なかなか踏ん切ることができない。