幼なじみの溺愛が危険すぎる。

「少し見ていくか?」


「そうだね、せっかくだし颯大が稽古してるところ見てから帰ろうかな」


道場の隅から、稽古に戻った颯大に目を向けた。


颯大はスピード感溢れるしなやかな動きで確実に技を決めていた。


高校生になると少年の部から成人の部に移ることになるけれど、

颯大は大人に全く引けを取らない正確な動きで周りを圧倒している。



安定感のあるキレのいい颯大の動きは、普段、颯大が人の何倍も努力しているからなんだと思う。


颯大は昔から努力家だった。



「久しぶりに颯大が組手してるところを見て思ったんだけど、

颯大の動きって綺麗だよね。

呼吸も全然乱れないし」



稽古を終えた颯大につぶやく。



「りり花に褒められるとなんだか気持ち悪いな…

小学生のころからお前、負けず嫌いだったからさ」



「さすがにもうかなわないよ」


「つうか、この年になって女相手に本気だしたらヤバイだろ」


「へーっ、すっかりジェントルマンじゃん。

カッコつけちゃってさ!」


ふざけて軽く颯大を突こうとすると、さっと片手で止められた。


完全に動きを読まれてるし…