幼なじみの溺愛が危険すぎる。

いつも通りの時間にバスに乗り込むと、
玲音が首をかしげた。



「今日、バス混んでるね?」



「うん…どうしたんだろう」



すると、ギュウギュウに混んだバスのなか顔を寄せた玲音が


いきなりカプっと耳に噛み付いてきた。


「なっ、なっ、なに?!」



「甘噛み♡」



「あ、甘噛み?!

なんで甘噛みなんてしてくるの?!」



「なんとなく?」



「なっ、なっ…"なんとなく"で甘噛みなんてしちゃダメっ!

そもそも人間は甘噛みなんてしないのっ!

もう絶対に甘噛んじゃだめっ!!!」



「だって、最近りりちゃん、なにもさせてくれないからさ。

ちょっと欲求不満気味なんだよね……」



しょんぼりと肩を落とした玲音の胸ぐらをグイッとつかんだ。



「最近もなにも、もともと何もさせてないよね?!

そもそも私たちそんな関係じゃないよね?!

落ち込むポイント、完全に間違えてるよね?!」



「だって…」



「だってもなにもないっ!!

次に変なことしたら三者面談だよっ!」



「………へ?三者面談ってだれと?」



「おばさんと私と玲音。

日々玲音になにをされてるか、
おばさんに全〜部言っちゃうからっ!」



「………すみませんでした」




「よろしい」




混んだバスの中、ガクリとうなだれた玲音に小さくため息をついた。



まったく。