「りりちゃん、待ってよ!」 「待てないっ。先に行くー! 34分のバスに乗るねっ。 カギ、ここに置いておくから、よろしくっ!」 バタンとドアを閉めると 「りりちゃん、待って…」 と、背後から情けない玲音の声が聞こえてきた。