幼なじみの溺愛が危険すぎる。

「もういいだろ」


親父に遮られてその日はそれ以上母さんと話すことはできなかった。



明日、また病院に来ることを親父に伝えて病院を出た。



バスの中で、手のひらに感じた母さんの薄い背中を思い出していた。



有効な治療法のない病と闘いながら、年々やせ細っていく母さんを見るのはキツかった。


母さんに会った日は、いつ母さんを失うとも知れないその恐怖感から眠れない夜を過ごした。



だから、りり花に無理やり病院に連れて行かれた日の夜には、

あれこれ言い訳をつけて、りり花のベッドに潜り込んで一緒に眠った。



隣にりり花の寝息を聞きながら、眠ってしまったりり花を胸に抱いてその体温を感じながら、

声を殺して泣いた。



そんな思いをするならと、母さんの存在から目をそらして生活するようになった俺にりり花はなにも言わなかった。




母さんに言われた言葉が頭の中をグルグルと回っていた。