幼なじみの溺愛が危険すぎる。

side/玲音


りり花が帰ってから、医者や看護婦が忙しない様子で集中治療室に入るたびに、

母さんに最悪の事態が起こったんじゃないかと早まる心臓の音に息が苦しくなった。



俺は母さんになにもしてやれてない…


母さんのところに会いに来ることすらしていなかった…



頼むから…


頼むから……



生きてくれ…………




ほとんど眠らず、親父とも話さないまま病院の廊下で朝を迎えた。


白く霞んだ朝陽に包まれながら、親父がポツリと呟いた。



「玲音、……覚悟だけはしておけ」



親父の言葉に頷くことさえできなかった。



明け方になり、数値が安定してきたことを担当医から知らされた親父は、そのまま病院から会社に向かった。




その後、母さんは集中治療室で2日を過ごし、入院病棟に戻った。