お昼休みになってお弁当を渡そうと玲音に近づくと
玲音は私を無視してさっさと教室から出て行ってしまった。
「ははっ、余っちゃった…」
なんとなく気まずくて、誰に言うともなくひとりで呟いた。
「じゃ、それ俺もらってもいい?」
「え?」
一部始終を見ていた玲音の前の席の田中くんが、
私の手にしている玲音の大きなお弁当箱を指差した。
「ホント?」
「吉川の弁当食ってみたかったから、ちょっと嬉しいかも。
吉川、毎日自分で弁当作ってんだろ?
すげーよな」
穏やかに笑った田中くんと話していたら、少し救われた。
「食べてくれたらすごく助かる。さすがにお弁当ふたつも食べられないし。
口に合わなかったらごめんね?」
そう言って田中くんにお弁当を渡そうと手を伸ばすと、
突然教室に戻ってきた玲音が
田中くんに渡そうとしていたお弁当を乱暴に取り上げて教室を出ていってしまった。
玲音は私を無視してさっさと教室から出て行ってしまった。
「ははっ、余っちゃった…」
なんとなく気まずくて、誰に言うともなくひとりで呟いた。
「じゃ、それ俺もらってもいい?」
「え?」
一部始終を見ていた玲音の前の席の田中くんが、
私の手にしている玲音の大きなお弁当箱を指差した。
「ホント?」
「吉川の弁当食ってみたかったから、ちょっと嬉しいかも。
吉川、毎日自分で弁当作ってんだろ?
すげーよな」
穏やかに笑った田中くんと話していたら、少し救われた。
「食べてくれたらすごく助かる。さすがにお弁当ふたつも食べられないし。
口に合わなかったらごめんね?」
そう言って田中くんにお弁当を渡そうと手を伸ばすと、
突然教室に戻ってきた玲音が
田中くんに渡そうとしていたお弁当を乱暴に取り上げて教室を出ていってしまった。