幼なじみの溺愛が危険すぎる。

「確かに颯大は強いけど…」


「さては、最近つきあい悪いのは、その人に会いに行ってるからでしょ?!」



「道場に行ってるのは単なるストレス発散だよ?」



「じゃ、今日どっかいこうよ?」



「うっ……ご、ごめんっ。今日は…」



思わず言葉をのむと沙耶ちゃんが顔を寄せてきた。



「うわっ、めっちゃ怪しい〜っ!
秘密主義者めーっ!

じゃ、どこに行くのか言ってみろー!
"颯大さん"のとこでしょ〜っ。

正直に言わないならくすぐりの刑だっ!」



「や、やめてっ、沙耶ちゃんー!!」



ふざけて脇腹をくすぐってこようとする
沙耶ちゃんから逃げ回っていると、


ガタガタンッと大きな音がして教室が静まりかえった。



「うるせーんだよっ!!!」



突然の怒鳴り声にビクッと肩を震わせて沙耶ちゃんと動きを止めると、


机を思い切り蹴飛ばした玲音が私達を冷たく睨んでいた。



「……ごめん」



思わず玲音に謝ると、沙耶ちゃんの目つきが変わった。



「なんでりり花が謝ってんの?!

別に私たち悪くないじゃんっ!!

……なにあれ、感じわるっ」




「もういいよ、沙耶ちゃん。
玲音のことは放っておこう」



「てか、あんなに"りりちゃん、りりちゃん"ってベッタリくっついてたのに……なにあれ?

りり花、玲音くんとなにがあったの?」



沙耶ちゃんの言葉に唇をぎゅっと噛んだ。



「なんで玲音があんなにイライラしてるのか本当によくわからない…

今朝はいつも通りうちに朝ご飯食べに来たんだけどね…」




「難しいお年頃ってこと?

まぁ、うちの弟も今そんな感じだけどね。

甘えてきたと思ったら、急に機嫌悪くなったりしてさ。男ってよくわかんないよね」



沙耶ちゃんの言葉に何度も大きく頷いた。