幼なじみの溺愛が危険すぎる。

教室に入って荷物を置くと、沙耶ちゃんがニヤリと笑った。



「そういえば、りり花、最近、空手の道場に行ってるでしょ?」


「どうして知ってるの?」


びっくりして思わず目を見開いた。


「うちの弟、りり花と同じ道場に通ってるんだよ。

憧れの颯大さんがめっちゃ可愛い彼女を連れて来たって騒いでてさ。

よくよく話を聞いたら、りり花のことなんだもん。

"颯大さん"、りり花につきっきりだったらしいじゃん?」


「つ、つきっきりなんかじゃないよ。

そもそも彼女でもないし。

最近の小学生ってなにを言い出すかわからないね…」



颯大が稽古をつけていた小学生のなかに
沙耶ちゃんの弟クンがいたんだ。



「でもさ、道着を着て空手してる姿なんて見ちゃうとトキメかない?

しかも、その人めちゃくちゃ強くてかっこいいんでしょ?

"颯大さん"は道場中の憧れだってうちの弟が大絶賛してたよ?」



沙耶ちゃんが興奮気味に私の顔を覗き込む。