幼なじみの溺愛が危険すぎる。

翌朝、玲音はいつも通りうちに朝ごはんを食べに来た。

でも、機嫌は悪いまま。


玲音がこんなに怒ってるのは珍しい。


「玲音、なにを怒ってるの?」



「………別に」



「別にって……
ものすごく怒ってるよね?」



「りりちゃんはさ…」



真面目な顔をして口を開いた玲音をじっと見つめる。



「なに?」



「なんでもない」


それきり、固く口を閉ざした玲音は、学校に向かうバスのなかでも一言も話さなかった。


仕方がないので私もずっと黙っていた。


下駄箱で上履きに履き替えていると沙耶ちゃんがやってきた。


「おはよ、りり花!今日は玲音くんと一緒に学校に来たんだ。

仲直りしたの?」


「一言も話してくれないけどね…」


「ふーん…どうしたんだろうね?」



黙ったまま先に教室に向かった玲音の背の高い後ろ姿を見送り、視線を落とした。


玲音がなにを考えているのか全然わからない。