天使は僕だけのものじゃなく。




学校へ行くとみんなが僕のところへくる。

『誕生日だよね!
はい、レフくん!これ受け取ってね。』

『え、いいの?ありがとう』

『どういたしまして~おめでとう!』



みんなにおめでとうと言ってもらい、

僕は素直に嬉しくなる。



『女の子ならもう結婚できる年だよね』

『そうだね…女の子はしっかりしてるから早いんだねきっと。』

『レフくんも年の割には大人だと思うよ』

『そうかな…?』

『だって同じくらいの男子なんて、
みんな馬鹿でお調子者でほんと相手したくないもん。』

『だよねー、レフくんはお子ちゃまとは違うよ!』

『よくわかんないけど…ありがとう…なのかな?』



言われてみれば、

あまりこの学校の女の子たちは男子と絡まない。

大人な女子が多いような気がする。




僕は1日を普通に過ごし、

家に帰って、片付けをする。


やがてみんなが来て、準備を始めた。


『僕も何か手伝おうか?』

『ダメだよ~っ!レフくんの家だけど、主人公なんだからなんもしなくていいの!』

『うん…』


なんだか気を使わせてしまっている気がする。

お世辞にも心地のいい空間とは言えなかった。