大和とはケンカばかりだったけど、それがいつしか楽しいって思っていたのも事実で。
真央は私にとって…初めて親友と呼べる友達だった。
ずっと、これから先も…その関係は変わらないんだって信じて疑わなかったから。
二人と離れるなんて…思ってもみなかった。
『…美桜なら、大丈夫だよ。』
「……え?」
『親友の私が保証する。
だから…安心して行って来なって。』
私を優しく励ましてくれる真央の声が、胸に響く。
『何かあったら、いつでも話聞くから。』
「……うん、ありがと。」
『大和くんにも、ちゃんと言いなよ。』
「もちろん、そのつもり。
この後、電話してみようと思ってたとこ。」
『そっかそっか。今度詳しく話聞かせてね。
…それじゃまたね、美桜。』
「うん、またね。」
大和に伝える事を約束して、私は真央の電話を切る。

