もう一度、恋をしよう。




「……急にお父さんの転勤が決まったんだって。
私もそれ、さっき聞いたばっかで…。」




『………そう、なんだ。』




短く返事をするだけの真央が、とても心配になる。



真央……どんな顔してるのかな?


私は、そんな事を気にしていて。




『……どこに引越すの?』




「…東京だって言ってた。」




『………そっか。』




「………うん。」




私と真央の間に沈黙が流れる。


電話越しで真央の顔が見えないせいか、不安に駆られた。




『………美桜』




「……何?」




『……私達、親友だよね?』




「…当たり前じゃんっ!!」




真央が当然の事を聞いてくるから、私は思わず強い口調で答えてしまう。