桜が咲き誇り、風が吹くたび揺れ桜の雨が振り注ぐ。

去年よりも暖かい陽射しで、天気も快晴。

っまぁ、入学式には絶好なのだが…


「あ、さつき。」

朝からこいつの顔を拝めるとは、凄く悪い一日だな…


「気安く僕の名前を呼ぶな。龍都」

龍都とは、超超超超腹黒なドS野郎です。
おまけに、イケメンときた

それに、いつもポーカーフェイスで何思ってんのか分からないし、イケメンな顔で直ぐ毒を吐くからなんか嫌だ。

そんな龍都は、何故か僕によく絡んでくる。

あ、因みに僕は


理由は未だ分からないし、聞いてみても意味の分からない答えが帰ってくるからもう聞くのを諦めている。

「さつきこそ、俺の名前呼んでるくせに。」

「僕は良いんだよ!」

ああ言えばこういう奴だな!

ギンッと睨んでやると、逆にニッコリと微笑まれる

そういうとこがむかつくんだよ!!


龍都に対するイライラが沸々と湧き上がって来るなか、龍都は爽やかな笑顔を無駄に眩しく向けてくる。

「さーつーきーちゃぁぁぁぁん!!」

「ごふっ。」


このいつもと変わらないスキンシップは…

転げそうになった体制を元に戻して、ゆっくりと後ろを向いてみる。

やっぱりか…


案の定、そこには龍都と同様キラキラと笑顔を向けてくる奴が1人。


「ちずちゃん。新学期早々元気だね」

「嫌ねー、今日不運なことばかり起きるから新学期萎え気味だったんだけど…

さつきちゃんを見つけて元気モリモリになっちゃいましたー!」


この人は、宮野 千鶴−Tizuru Meymano−

通称ちずちゃん。

僕の親友の内の1人なのです!


「さつきー!おっはよーん!」

「みさちゃん。おはよ」


手を振ってこちらに歩いてくるみさちゃんに、同様手を振り返す。


この子も私の親友の1人で、
華影 美咲−Mesaki Hanakage−

みさちゃんは、主に私達のまとめ役。
お姉さんって感じで、優しくて頼りがあってでも怒ったら最高に怖い泣

だから、私達は常日頃から怒らせないよう気を付けている。


「」